新型コロナの影響で静かなゴールデンウィークを過ごされていることと思います。
ゴールデンウィーク明けからフルスロットルで事業推進して頂けるよう、今日はこれからのビジネスモデルに不可欠な考え方を纏めたいと思います。
弊社では重点テーマの一つとして”ラグジュアリー・ツーリズム”に注力していますが、これはいわゆる”マス・マーケティング”と真逆に位置するテーマであると捉えております。”ラグジュアリー”と表記すると”=富裕層”と認識されることも多いですが、弊社では”ラグジュアリー”という価値観を共有できるセグメントに特化したツーリズムであると定義しています。
これは少しアートの世界に近いのかもしれません。
本当に上質な空間や特別な体験などには標準価格というものは存在しないため、本当に良いものをしっかり作り切ることが大事だったりします。
また、近しい概念として”ファンベース・マーケティング”というものが存在します。
このゴールデンウィーク中には「ファンベース」(佐藤尚之)を改めて読み、弊社なりの考え方を整理していました。
今の世の中は商品もサービスも、そして都市も溢れていると言えます。
十分に供給されていない国や状況であれば良いのかもしれませんが、供給過剰の状況ではなんらか”意味”がないと選ばれなくなります。
今回の新型コロナはその現実を突きつけたと言えます。
ではこれからどうするのか?
この問いへの回答がこの”ファンベース・マーケティング”です。
このコラムを見て頂いている皆様にもファンとなっているアーティストやスターがいらっしゃるのではないでしょうか?
規模や想いの形が違ったとしても、そのような関係性を築いていくことが重要なのです。
この”ファンベース・マーケティング”のポイントは二つあると思います。
一つ目は”量”ではなく、”質”に着目する点です。
売上高を”単価”と”数”に分解した時に、”数”は価値観で共感・愛着頂いているファンに限定し、その限られたファンから使って頂ける”単価”を少しづつ引き上げていくことを目指していきます。単純に値上げをしていくということではなく、様々な体験などを組み合わせて中核に位置付けられる商品・サービスの周辺にまでキャッシュポイントを拡げていくイメージです。
二つ目は新規顧客の開拓手法が変化する点です。
これまでは様々な媒体を利用して広くプロモーションすることも多くありましたが、リアルでの接点が持ちにくくなると新規リーチが厳しくなっていきます。
そこでは既存ファンから新たなユーザーを取り込んでいくという流れが重要になります。
緊急事態宣言は延長されましたが、そろそろ自粛解除へのカウントダウンが始まりつつあります。
ただ弊社では”Withコロナ時代”に突入すると想定しておりますので、全ての企業がアップデートしていく必要があります。
その一つの考え方として、この”ファンベース・マーケティング”を頭の片隅に置いて頂ければと思います。