2020年5月21日(現地時間)に、世界一のレストランと言われる「noma」が約二ヶ月ぶりに営業を再開しました。
https://forbesjapan.com/articles/detail/34806
弊社では、大企業やスタートアップ の新事業立上げをハンズオンで伴走する「新事業インキュベーション」サービスを展開していますが、重点支援領域の一つとして”食”や”観光”、”健康”などの「Lifestyle & Well-Being」を掲げています。
”食”にまつわる事業創出を考える上で、世界一のレストランである「noma」の動向を注視するのは当たり前と言えますが、今回の「noma」の動きは”食”以外のセクターにとっても重要なことではと考えています。今回の「noma」の新しい営業モデルは、”近距離の居心地の良いローカル・スポット”で、”地元の人々・コミュニティ”を大事にするというものです。
これまではWithコロナ時代の在り方として、オンラインを有効活用しながら価値観ベースでコミュニティ化していく動きを重点的に研究してきましたが、やはり偶発的もしくはセレンディピティによる地域的な結びつき(リアル)も同様に大事だと再確認しています。
私自身は戸建に居住したいという思いから都心部から少し距離を取っているのですが、”近距離の居心地の良いスポット”と”心から美味しいと思えるレストラン”の存在が重要だということを実感しています。私が懇意にしているレストランの一部はテイクアウトなどを始めているのですが、自宅周辺にないレストランには赴くことができません。
昨今、食セクターでは”フードマイレージ”や”Locavore(ロカボア)”、”100マイル運動”など地産地消を重要視するトレンドがありましたが、これからは食住近接という言葉が生まれるのかもしれません。
ヒトやモノ、カネ、情報などの資源がある中、ヒトはモノよりも移動ハードルが高いということが新型コロナの影響により明確化されました。移動ハードルに鑑みるとWithコロナ時代は分散化していくのではなく、依然人的資本の集積効果は高く、人を惹きつける(磁石となる)要素が変わったという考え方もあり得ますね。